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教育・学生支援 読了目安 5分

若い人の
「やってみたい」を、
最初から正解で
測らない。

若い人の可能性を広げるために必要なのは、完成した答えを求めることではなく、安心して試し、学び、もう一度挑戦できる機会をつくることだと僕は考えています。

若い人の「やってみたい」を支えるとき、最初から正解や完成度を求めすぎないことが大切だと僕は考えています。経験が少ない段階で、将来の目標や自分の強みを明確に言葉にできる人ばかりではありません。迷いながら試し、誰かと出逢い、現場で小さな手応えを得る。その積み重ねの中で、初めて見えてくる可能性があります。

答えを教えるより、試せる機会をつくる。

大人は経験がある分、失敗しそうな点や遠回りに見える部分に早く気づきます。良かれと思って先に答えを示したくなることもあります。僕にも、相手を助けたい気持ちが強いほど、考えや段取りを先回りしてしまうところがあります。

けれど、誰かが用意した正解をなぞるだけでは、自分で考え、選び、責任を持つ力は育ちにくいものです。大切なのは、放任することでも、失敗を勧めることでもありません。守るべき安全や約束を明確にしたうえで、本人が考えた一歩を試せる余白を残すことです。

可能性は、評価される前に、試せる場所を必要としています。

挑戦を支える、三つの関わり方。

僕が若い人の挑戦に向き合うとき、意識したいことが三つあります。第一は、「何をしたいか」だけでなく、「なぜ気になったのか」を聞くことです。まだ言葉になっていない関心の中に、その人らしい得意や大切にしたい価値観が隠れていることがあります。

第二は、挑戦を小さく具体化することです。いきなり大きな成果を求めるのではなく、まず一人に話を聞く、一枚の企画にまとめる、一度だけ現場を見てみる。今日できる大きさまで分けることで、不安は行動へ変わりやすくなります。

第三は、結果だけで評価しないことです。うまくいかなかったときも、準備したこと、相手に配慮したこと、途中で工夫したことを一緒に振り返る。成果と同じくらい、取り組む姿勢や学びを言葉にして返すことが、次の挑戦を支える自信になります。

この三つは、学生支援に限らず、会社で若手を育てるときや、家庭で新しい挑戦を応援するときにも生かせます。まず質問し、次に小さな実践をつくり、最後に結果と過程を一緒に振り返る。教える側が主役になるのではなく、挑戦する本人が自分の言葉で次の一歩を選べる状態を目指します。

もちろん、僕自身も関わり方に迷います。期待を伝えることが重荷になっていないか、支えるつもりが選択肢を狭めていないか。正解は一つではないからこそ、決めつけず、相手の声に戻る姿勢を忘れないようにしています。

若い人の挑戦を受け止め、機会をつくってくださる企業や地域、教育に携わる皆様の存在に、僕は深く感謝しています。一人の「やってみたい」が、誰かとの出逢いによって自信に変わり、やがて次の人を支える力になっていく。そんなつながりを、これからも皆様と丁寧に育てていきたいと思います。

木ノ根 雄志

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